腰痛(筋・筋膜性腰痛症)
筋・筋膜性腰痛症は、腰部に発生する痛みや不快感を特徴とする状態であり、主に筋肉や筋膜の問題が原因となります。
原因と発症
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筋肉の緊張: 長時間の不適切な姿勢や急激な運動、ストレスなどが原因で、腰部の筋肉が緊張しやすくなります。
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筋膜の炎症: 筋膜は筋肉を包み込む結合組織であり、炎症が生じることで痛みが発生することがあります。
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運動不足: 運動不足が筋力の低下や筋肉の硬直を引き起こし、腰痛の原因となることがあります。
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姿勢の問題: 正しくない座り方や立ち方が、腰部に負担をかけ、筋・筋膜性腰痛症を引き起こす可能性があります。
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急激な運動: 無理な運動や急激な体の動きが、腰部の筋肉や筋膜に負担をかけ、痛みを引き起こすことがあります。
症状
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持続的な腰痛: 腰部に痛みや不快感があり、特に動作時に症状が増悪することがあります。
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筋肉の硬直感: 筋肉が硬く感じられ、柔軟性が低下することがあります。
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動作時の不快感: 特定の動作や姿勢で痛みが増すことがあります。例えば、長時間同じ姿勢を続けたり、急激な動作をしたりすると痛みが生じることがあります。
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筋膜の圧痛: 筋膜部分が触れると痛みを感じることがあります。
診断と治療
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診断: 患者の症状や生活習慣を詳しく聞き、触診や画像診断(X線、MRI)を行い、他の腰痛との鑑別診断を行います。
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保存療法: 安静や適切な姿勢、冷却や温熱療法などが行われ、症状の改善が図られます。
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物理療法: 筋力トレーニングやストレッチングが行われ、筋肉の強化や柔軟性の向上が目指されます。
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薬物療法: 痛みや炎症の管理のために鎮痛剤や非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方されることがあります。
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姿勢の改善: 正しい姿勢の習慣やエルゴノミクスの工夫が行われ、再発予防が図られます。
筋・筋膜性腰痛症は、生活習慣の改善や適切な治療によって管理できる場合があります。しかし、慢性的な症状が続く場合は、医師との協力が必要です。