【怪我をしたアスリートへの想い】
スポーツ整形外科医として、様々なアスリートの怪我の治療に携わらせて頂きました。
その内容は前十字靭帯損傷や半月板損傷に対しての手術療法、肉離れや捻挫、オスグッド病・シーバー病などの骨端症に対しての保存療法まで多岐に渡ります。
治療の際にアスリートの方には、ご本人の意思に反して休養や安静を指示することもあります。無理をさせることで怪我が長引いたり、治りきらないこともあるためです。
ただ、私自身も競技をしていた、また怪我によって手術を経験し克服してきたものとして、アスリートの試合に出たい気持ちや休みたくないといった気持ちも大切にしたいと思っています。また若年アスリートのご両親からも、お子様の怪我がどの程度のものなのか?、なぜ今プレーができないのか?という不安もよく伺います。
そのため、当院ではまずしっかりとした診断を行い、病態について丁寧に説明することを心がけております。特に痛みの部分だけでなく、傷害を起こした原因についてしっかりと説明して、患者様、またご両親にご理解頂くことが大変重要です。
また同時にアスリートと共に、どこを目標にするのか?(試合・将来の展望・スポーツの継続)を相談しています。目標を実現するために今、何をするべきなのかを明確にしていきます。直近の試合が目標であれば、現状で出場が可能なのか、どのようにすれば間に合うのかを、医師・理学療法士・トレーナーで話し合い、患者様ごとにベストな選択をできるようにミーティングを行います。
そして、最も大切にしたいと思っているのが、再発の予防です。怪我を起こした原因を抱えたままで復帰すると、結果的に再発してしまうアスリートが非常に多いです。そこで、我々は傷害の部位だけでなく、体全体の使い方・特徴(クセ)を細かく評価しアプローチしていく「アスレチックリハビリテーション」も積極的に行っております。そのためにリハビリ室にもダイナミックに体を動かせる「アスリハルーム」を設置しています。
怪我をしたので「はい、休みましょう」というだけの整形外科クリニックにはなりたくない
と、スタッフ一同心より思っております。アスリートやそれに関わる方々に常に寄り添い、スポーツ復帰から再発の予防までを信頼して任せていただけるように努力しております。
小さなお悩みでもお気軽にご相談いただければと思います。