バーナー症候群
バーナー症候群とは?|首から肩・腕への「ビリッ」と走る衝撃
スポーツ中や転倒のあとに腕にビリッと電気が走るような感覚があったり、一時的に力が入らなくなったことはありませんか?
その症状、バーナー症候群かもしれません。
一見すぐ回復することもありますが、繰り返すことで神経障害が残ることもあり注意が必要です。
原因
- 首や肩への強い衝撃・牽引・圧迫によって、腕神経叢(わんしんけいそう)に障害が起こる
- ラグビー・アメリカンフットボール・柔道・レスリングなどのコンタクトスポーツでよく見られる
- まれにバイク事故や転倒などでも発生
主な症状
- 肩〜腕にかけてのビリビリ・焼けるような痛み(電撃痛)
- 一時的に腕が上がらない・力が入らない
- しびれや感覚異常が一時的または数日続くこともある
- 数秒〜数分で回復することもあれば、再発・慢性化もあり得る
診断
- 受傷状況の確認(頭部や肩に加わった方向や衝撃の強さ)
- 神経学的検査(筋力・感覚・反射など)
- 頚椎X線・MRI検査:骨・椎間板・神経圧迫の有無を確認
- 神経伝導検査(必要に応じて):慢性化した神経障害の評価
治療法
- 初期は安静・アイシング・鎮痛薬などで炎症と痛みを抑える
- 神経症状が数日以上続く場合は精密検査とリハビリが必要
- 原因が頚椎由来の場合、頚椎症やヘルニアへの対応も必要になることがあります
リハビリテーション
- 神経の滑走性を高めるモビライゼーション
- 肩・肩甲帯・頚部の柔軟性回復と姿勢改善
- 肩〜腕の筋力回復・神経再教育
- 再発予防のためのフォーム修正・タックル姿勢の指導
- コンタクト競技では復帰時のリスク評価と防具の選択も指導
当院での対応
- スポーツ整形外科専門医による丁寧な診察と受傷状況の把握
- MRI・神経テスト・エコーによる精密評価
- スポーツ復帰を見据えた段階的なリハビリ
- タックル・打撃フォームの指導や再発防止プログラムあり
- 学校やチームへの説明用診断書なども発行可能です
受診の目安
- 肩や腕に「ビリッ」と電気が走った経験がある
- 腕に一時的なしびれや力の入りにくさがあった
- 繰り返し症状が起こる/痛みが数日以上続く
- 脳震盪や頚椎症状を併発している疑いがある
