分裂膝蓋骨
分裂膝蓋骨(ぶんれつしつがいこつ)とは?
成長期のお子さんやスポーツをしている若年層に多く見られる「分裂膝蓋骨」は、膝のお皿(膝蓋骨)が1つに癒合せず、2〜3つに分かれて残っている状態です。
もともと自然な変化で無症状のことも多いですが、スポーツ中の痛みや違和感が出るケースもあります。
原因
- 成長期における骨の発育不全
- 膝蓋骨は複数の骨核からできており、癒合が不完全なまま残ることがあります
- 繰り返すスポーツや膝への負荷が痛みの引き金に
症状
- 膝前面の痛みや違和感
- 運動中やジャンプ、階段昇降時に膝のお皿周辺が痛む
- 押すと痛い・腫れが出ることも
- 症状がなければ治療は不要な場合もあります
診断
- レントゲン検査で膝蓋骨の分裂状態を確認
- 必要に応じてMRIやエコーで炎症の有無を確認
治療法
- 保存療法(手術しない治療)が基本
- 運動量の調整:痛みがある時期は激しい運動を控える
- アイシングや鎮痛薬で炎症を抑える
- リハビリテーション(理学療法)
- 太ももの前側(大腿四頭筋)の柔軟性改善
- 膝周囲の筋力バランスの調整
- 膝蓋骨の動きの安定化を目指す運動
- テーピング指導など、競技復帰時のサポート
- 手術が必要となる判断基準(手術適応):
- 十分な保存療法でも長期間にわたり痛みが改善しない場合
- 分裂部が不安定で、運動のたびに痛む場合
- 膝蓋腱炎や滑膜炎などの合併症がある場合
- 日常生活に支障をきたしているケース
当院での対応
- 整形外科専門医による丁寧な診察と画像診断
- エコーを用いた膝周囲の動態評価
- スポーツ外傷に詳しい理学療法士が在籍
- 痛みの原因を見極めた個別リハビリプランを提供
- 部活動・クラブ活動への復帰サポートも行います
競技復帰の目安
- 症状が軽度の場合は1〜2週間の安静とリハビリで早期復帰が可能
- 炎症が強い場合は約3〜6週間の保存療法+段階的リハビリ
- 医師や理学療法士の判断のもと、競技レベルや部位負荷に応じた再開時期を調整
無理な早期復帰は再発や悪化の原因となるため、段階的な復帰指導が大切です。
